これまでのクールジャパン・マッチングアワード受賞者の取組

過去のクールジャパン・マッチングアワード受賞の取組から、今回募集するクールジャパン関連の個別分野や日本各地の魅力を深掘りし、分野間(コンテンツ、食、観光、製造等、多様な分野)、地域内、地域間、海外と連携した例の選考評価のポイントを紹介します。

「『KABUKI LION 獅子王』と『超歌舞伎・今昔饗宴千本桜』における歌舞伎とテクノロジーの融合」

(第1回 グランプリ)

『KABUKI LION 獅子王』と『超歌舞伎・今昔饗宴千本桜』における歌舞伎とテクノロジーの融合

『KABUKI LION 獅子王』
(主演:市川染五郎(現・松本幸四郎))

『超歌舞伎・今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』 (主演:中村獅童、初音ミク)

パナソニック、NTTの技術により歌舞伎の視覚的演出や音響で画期的な成果を挙げたほか、歌舞伎に親しみやすい体験ブースの提供、4Kマルチライブビューイング、3D映像を使った現地ラスベガスからの舞台挨拶中継などを実現した。

NTTの最新技術の活用による俳優とボーカロイド(初音ミク)との共演、ドワンゴによる史上初の新作歌舞伎生中継、動画配信を実現。

分 野: 伝統芸能×IT・デジタルコンテンツ
取組概要: 歌舞伎と日本のテクノロジーを組み合わせた「新しいエンターテインメントイベント」を国内、海外で展開。
受賞者: 松竹
連携先: パナソニック・NTT・ドワンゴ
選考評価: 日本の伝統芸能の代表ともいえる歌舞伎とIT技術が連携した演出をラスベガスで披露、日本のイベントでもボーカロイドと共演。伝統芸能の魅力の新しい在り方を国内外に提案した点が評価された。

「佐賀県とオランダとのクリエイティブ産業交流」

(第1回 準グランプリ)

佐賀県とオランダとのクリエイティブ産業交流

開発された製品

海外クリエイターによる制作

分 野: 有田焼×海外デザイン
取組概要: デザインに秀でたオランダと、有田焼のものづくりに優れた佐賀県が、それぞれの強みを生かし、相互発展と世界展開を図る。
受賞者: 駐日オランダ王国大使館
連携先: 佐賀県、2016
選考評価: ヨーロッパの高級陶磁器に多大な影響を与えた古伊万里(有田焼)を、オランダのデザイナーと連携してコンテンポラリーな世界ブランドを創作することにより、日本の工芸品を海外の目と技で再認識して、世界に広げようという試みが評価された。海外に知られていない全国の工芸品や技術が世界に広まっていくためのモデルになる。

「攻殻機動隊 REALIZE PROJECT」

(第1回 審査員特別賞)

攻殻機動隊 REALIZE PROJECT

アニメの世界の技術を現実に実現
自治体、研究者や企業がプロジェクトに参加
上段左から、「タチコマ 1/2・リアライズプロジェクト(作中に登場する多脚戦車『タチコマ』と『リアルエー ジェント・タチコマ』)」、「筋電義手(株式会社MeltinMMI )」

分 野: アニメ×テクノロジー等
取組概要: アニメ「攻殻機動隊」の作品世界に描かれる「義体」等のテクノロジーを産学が一体となって実現するプロジェクト。
受賞者: 攻殻機動隊 REALIZE PROJECT 実行委員会
連携先: 神戸市、情報通信研究機構、Cerevo、karakuri products、他
選考評価: 現在のネット社会やこれからのテクノロジーが描かれているアニメ「攻殻機動隊」のテクノロジーを現実化しようとする取組が評価された。2D世界の想像が、研究者たちのインスピレーションとなり、モチベーションとなって製品開発の深堀りが進められている点が評価された。

「浮世絵ぷちぷち」

(第3回 審査員特別賞)

浮世絵ぷちぷち

分 野: 緩衝材プチプチ® × 浮世絵デザイン
取組概要: かつて浮世絵は、ワレモノを包む緩衝材としても用いられていた。その浮世絵を、現代の緩衝材であるプチプチ®と融合。coneruによるデザインを加えることによって、受け取った瞬間の驚きと感動を生み出す。
受賞者: 川上産業(株)
連携先: coneru
選考評価: 海外の人が日本の思い出を持ち帰って、共有できて、再利用したくなる、次の人にも広まっていく、日本ならではのセンスある提案になっている。何度でも使用できるエコな点を入り口に、緩衝材とラッピングの2つの役割を持ち、緩衝材としての歴史を踏まえたストーリーが評価された。

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